プルチーノ
デンタルブログ Blog

コロナウィルスの広がりで注目される歯科医院での感染対策

2020年から広がりを見せたCOVID-19。

世界的に蔓延し、医療の世界だけでなく経済にも影響を与えています。

これにより、感染対策に沢山の方が注目するようになりました。

みなさんも未知のウイルスに対して、不安を感じられたのではないでしょうか。

 

その中でも、米国の金融情報サイトが感染リスクについて、0〜100のスコアを発表し、

1位 歯科衛生士 99.7

3位 歯科助手 92.5

4位 歯科医師 92.1

と歯科医療従事者のリスクがハイリスクだったことから、一時期は歯科医療の受診控えが起きたこともありました。

 

しかし、実は歯科では、

「スタンダードプレコーション」

という、平時から浸透した感染対策があったため、歯科診療発のクラスターが起きるという事態にはならなかったのです。

 

 

 

【スタンダードプレコーションってどんな考え方なの?】

日本語に約すと「標準予防策」となりますが、どのようなものなのでしょうか。

実は歯科医療の世界では、一般的に浸透した考え方で、もともとはエイズウイルスなどの感染予防のために構築されました

 

「私はウイルス感染しています」

と患者さんが必ず申告してくれるという保証はなく、また実際に感染を自覚されていない患者さんも多いのです。

もともと歯周病治療などで患者さんの血液に触れることが多くリスクの高い歯科医療従事者を感染から守るため

「すべての患者さんが病原体を持っている可能性がある」

という前提のもとに、消毒や防護を行います。

 

これにより歯科医療従事者は、コロナ禍の中でもクラスターの発生を防ぐことができたのです。

 

当院でも様々な面から、スタンダードプレコーションに努めております。

 

 

【具体的にはどうしているの?】

歯医者さんといえば、マスクとグローブを常につけている、というイメージがあるのではないでしょうか。

コロナ前から、歯科医療従事者は患者さんと接するときには常に

■不織布のマスク

■手袋

をつけていました。

当院でも、不織布のマスクを常時装着し、手指の衛生や手袋の患者さんごとの交換は必ず行っています。

また、アルコールや次亜塩素酸による椅子やユニットなどの消毒、オートクレーブという高圧高温滅菌装置での器具の洗浄、滅菌なども、患者さんごとに欠かしません。

また、その他に口腔外バキュームという強力な飛沫拡散防止機能のある装置も導入しています。

 

口腔外バキュームは、その名の通り口の外で使用する装置です。

患者さんの唾液や血液、義歯や入れ歯といった歯科材料などの摩耗粉、金属片など、飛び散るものを吸引して、患者さんの周りの空気をクリーンに保ちます。それ以外にも、ウイルスのような小さいものも吸い取ることができ、感染予防に役立っています。

 

もし使用しないと、治療時に口の中から飛び出し、空気中に飛散して広範囲に広がることがあります。それが感染性のウイルスを含んでいた場合、院内感染のリスクが大幅にアップしますから、しっかり逃さない対策が必要となります。

 

その有効な対策1つがまさに口腔外バキューム。

※口腔外バキュームなし

※口腔外バキュームあり

(株式会社東京技研HPより画像提供)

 

このように力を入れて感染対策を行うことで、安心して診療を受けて頂けるようにしております。

 

 

【感染対策には患者さんのご協力も必要】

ワクチン接種も進み、感染率は下がってきたように見えます。

しかし、また新たな変異株が生まれたり、インフルエンザのような他の感染症とともに、今後さらに広がりを見せる可能性もあり、さらなる警戒が必要です。

 

そこで受診される患者さまにもご協力をお願いしたい点がございます。

歯科では予約診療が基本となっています。

そのため、基本的には待合室が混み合って三密になるようなことは少ない状況です。

 

■発熱などの症状があるときには、直前でもご連絡頂き、受診はお控え下さい。

■急な痛みなどのときでも、来院前にご連絡頂き、予約時間に来院下さい。

■検温や健康チェックにご協力下さい。

■待合室や診療以外の時間にはマスクのをおつけ下さい。

 

皆様のご協力もあり、当院でも感染を出すことなく診療を続けることができております。

 

まだまだ不安な状況は続く見通しですが、口腔健康管理をしっかり続け、定期的な受診を続けて頂けるように、これまで通り感染対策は徹底していきます。

不安なことやお困りのことは、いつでも歯科医師、スタッフにご相談下さい。