プルチーノ
デンタルブログ Blog

子供の仕上げ磨きいつまで?ひとりの歯磨きはいつから?

歯が生え始めて毎日仕上げ磨きはしているけれど、何歳まで仕上げ磨きをする必要があるのでしょうか?小学校に入学するくらいの子どもの親御さんは、疑問に思いながら仕上げ磨きをしているのではないでしょうか。子どもが自分で歯磨きを始めるのは何歳ぐらいからなのか、その年齢の目安と気をつけたいことに関して解説していきます。

 

仕上げ磨きは小学校4年生までは続けましょう

小学校に入学する準備として「自分の名前を書けるようになる」、「時計の時間を理解できるようになる」、「着替えや準備がひとりでできるようになる」などを耳にします。身の回りのことを自分でできるようになる第一段階の年齢と言っていいでしょう。だから歯磨きも自分でやりなさいとなるかもしれません。また、6歳ですと歯磨きも自分だけでしたがり、仕上げ磨きされるのを嫌がる子どももいます。自分で歯磨きをやりたいのなら成長にもつながると思い、任せたままな方もいらっしゃいますが、それはとても危険なことです。子どもは細かい動作が苦手で、適切な力で全体を均等に磨くことはとても困難です。歯ブラシの毛が曲がるくらいに押し付けながらガシガシと磨いたり、同じ場所ばかり磨いていることがよくあります。練習を重ね、磨くべき歯がどのような形なのか、磨き残しが多い場所はどこのなのかをきちんと把握でき、それを踏まえて歯磨きができるようになるまで仕上げ磨きは必要なのです。それの1つの目安が小学校4年生 =10歳までです。この年齢を過ぎると歯ブラシの使い方や力の入れ具合も上手にコントロールできるようになります。ただし10才になればどの子でも磨けるようになるわけではありません。その子がきちんと磨けているのか、まだ仕上げ磨きが必要なのかは歯科医院で診てもらうといいでしょう。大人でさえケアがきちんとできなくてむし歯になるのに、6才の子どもだけできちんと磨けるはずはないのです。

 

興味があれば積極的に自分で磨かせてもOK

仕上げ磨きを10歳まで続けることをおすすめしましたが、自分で歯を磨き始めることも大事です。自分で磨くのと仕上げ磨きを繰り返すことで歯ブラシの使い方や磨き方も覚えていきますので早くから自分でしたがるようであればさせましょう。3歳未満では立ったままでは危険ですので座った状態のような安定した体勢がよいでしょう。仕上げ磨き用の歯ブラシは奥まで届くよう長めに作られてますので子どもが自分で歯を磨くのには使いづらい上に危険です。子どもが自分で磨くときは子ども用の歯ブラシを用意します。口の中に歯ブラシを入れたまま転倒しても、危険がないように柔らかい素材で作られてる歯ブラシや、奥に刺さらないように持ち手にストッパーがついてる歯ブラシも発売しています。心配であればそのような歯ブラシを選択すると良いでしょう。

 

仕上げ磨きの回数は1日3回 + おやつの後にもう1回

歯磨きの基本は毎食後です。そのため1日3食の場合は3回磨く必要があります。おやつを食べるのなら1日に4回磨くのが良いでしょう。むし歯ができる原因は口の中の「むし歯菌」が食べ物や飲み物の「糖分」を栄養にして歯を溶かすことです。食後は口の中に「糖分」が残りやすく「むし歯菌」が活性化し、酸を発生しやすい状態です。例えば、机にジュースをこぼしたまま放置しているとベタベタして気持ち悪いし、そこに細菌が増殖しやすくなります。いくら唾液が汚れを洗い流すと言っても限界があるので歯磨きという物理的なお掃除が必要なのです。しかし、現実的にお昼は幼稚園や保育園なので仕上げ磨きができなかったり、朝は学校に行く準備で大忙しで時間に余裕がないという日もあると思います。そんな時は 夕食後1回+朝食後か帰宅後1回 の2回は必ず守りましょう。平日の朝、帰宅後の歯磨きは子どもが磨くだけでも構いません。ただし間食があった場合は1回歯磨きを増やすのと、夜はしっかりと仕上げ磨きをしデンタルフロスも使用します。理由は睡眠中は唾液の分泌が低下し、むし歯菌への抵抗力が非常に弱くなるため、一番むし歯のリスクが高いためです。また、夜に増殖したむし歯菌を、そのままにして1日過ごすこともよくありませんので、できれば朝の歯磨きはするようにしましょう。

 

むし歯は子どもの責任ではなく大人たちの責任

むし歯ができてしまった時に、子どもが歯磨きをできていなかったからだと思うかもしれませんが、それは違います。歯をきちんと磨けるようになるのはとても難しいのです。そして、子どもが甘いものをおいしいと感じるのは当たり前です。痛くもない歯を磨く意味なんて中々理解できません。残念ながら、むし歯になって痛い経験をしたとしても、過ぎてしまえば歯磨きなんてただ面倒なだけです。子どもがそう思ってしまうことを理解しながら、それでも歯磨きが必要なこと、むし歯にならないことがどれだけ大切かを教えるのは周りの大人たちがしなくてはいけないことです。この大人たちの筆頭に歯医者がいます。歯医者は削って詰めるだけが役目ではなく、子どもがむし歯にならないようにお手伝いをしながら、自分でケアできるようにサポートもしています。「うちの子歯磨きが嫌いなんです」ってことだけでも歯医者を受診するのを是非おすすめします。子どもは、環境が変わると頑張ってくれたり、褒められるとうれしくて努力してくれたりします。まずは近くに歯医者に一緒に行くことから始めませんか。